2016年01月01日
目黒のサンマ
目黒のサンマはなぜおいしいか
落語に「目黒のサンマ」という話がある。
目黒で焼きたてのサンマ(秋刀魚)を食べ、そのあまりのおい しさに感激した殿さまが、
城に帰ってサンマを所望した。
しかし食膳にだされたサンマは目黒で食べたサンマとはほど遠く、
ガッカリした殿さまが「サンマは目黒に限る」というのがオチである。
この殿さまは徳川家光とも、松平出羽守ともいわれる。
それはともかくとして、城の食膳に出された、選りすぐってきたはずぬサンマが、
海が近いわけでもない目黒で食べたサンマに比較できないほどまずかったのはなぜだろうか。
殿さまといえばぜいたくざんまいの暮らしぶりのようだが、実際は堅苦しい習慣でしばられ、
かなり不自由な生活であった。
なかでも食事は同情するほど不自由だった。
殿様用の膳は10膳も用意される。
うち二膳は暗殺を防ぐために、毒味役が食して調べる。
残る八膳を殿さまが食べるのだが、これをすべて食べるわけではない。
殿さまが魚なら魚をひとはし口にすると、その膳を下げてしまい、つぎの膳を置く。
これをくり返すのが城中の作法 であった。
こんな具合だから、いくら吟味された最高の材料を使っての料理であっても腹一杯に食べるわけにはいかない。
また毒味やらなんやらで、調理してから時間がたっているため、冷えたものを食べることになる。
焼きたてがもっともおいしい焼き魚であっても、しかりである。
「目黒のサンマ」の殿さまも、ふだんはもんなさびしい食生活であった。
それゆえ、目黒で脂肪ののった焼きたてのサンマを思い切り食べた感激は、たいへんなものだったのである。
落語「目黒のサンマ」は、貧しいけれど、殿さまが大感激するほどの魚を自由に食べているという、
庶民の優越感をくすぐる話であったのだろう。
byチェリー号船頭の雑学
落語に「目黒のサンマ」という話がある。
目黒で焼きたてのサンマ(秋刀魚)を食べ、そのあまりのおい しさに感激した殿さまが、
城に帰ってサンマを所望した。
しかし食膳にだされたサンマは目黒で食べたサンマとはほど遠く、
ガッカリした殿さまが「サンマは目黒に限る」というのがオチである。
この殿さまは徳川家光とも、松平出羽守ともいわれる。
それはともかくとして、城の食膳に出された、選りすぐってきたはずぬサンマが、
海が近いわけでもない目黒で食べたサンマに比較できないほどまずかったのはなぜだろうか。
殿さまといえばぜいたくざんまいの暮らしぶりのようだが、実際は堅苦しい習慣でしばられ、
かなり不自由な生活であった。
なかでも食事は同情するほど不自由だった。
殿様用の膳は10膳も用意される。
うち二膳は暗殺を防ぐために、毒味役が食して調べる。
残る八膳を殿さまが食べるのだが、これをすべて食べるわけではない。
殿さまが魚なら魚をひとはし口にすると、その膳を下げてしまい、つぎの膳を置く。
これをくり返すのが城中の作法 であった。
こんな具合だから、いくら吟味された最高の材料を使っての料理であっても腹一杯に食べるわけにはいかない。
また毒味やらなんやらで、調理してから時間がたっているため、冷えたものを食べることになる。
焼きたてがもっともおいしい焼き魚であっても、しかりである。
「目黒のサンマ」の殿さまも、ふだんはもんなさびしい食生活であった。
それゆえ、目黒で脂肪ののった焼きたてのサンマを思い切り食べた感激は、たいへんなものだったのである。
落語「目黒のサンマ」は、貧しいけれど、殿さまが大感激するほどの魚を自由に食べているという、
庶民の優越感をくすぐる話であったのだろう。
byチェリー号船頭の雑学
釧路産秋刀魚
byチェリー号船頭の雑学
byチェリー号船頭の雑学
Posted by チェリー号船頭 at 18:01│Comments(0)
│おもしろ雑学