2015年11月23日
マッコウクジラは1対15の大ハーレムをつくる
マッコウクジラは1対15の大ハーレムをつくる
クジラ(鯨)の交尾を現実に見た確かな記録は、まだ報告されていない。
しかし、ザトウクジラ(座頭鯨)のオスなどは、交尾の為水中に潜る直前、”ガンバルゾー”といわんばかりに、海面上を派手に泳ぎ回るという。
マッコウクジラ(抹香鯨)の交尾所要時間は1時間くらいで、深さ数メートル当たりの海中が愛の場所、
抱き合うように行われるという推測もされている。
オットセイのハーレムづくりは有名であるが、マッコウクジラも、一大ハーレムをつくる。
もっともマッコウクジラの場合は、集団がすべてハーレムというわけではなく、交尾の時期がすぎれば哺育集団にかわるという。
また、ハーレムのオスは一頭とはかぎらず、集団が大きければ、何頭ものオスがいる場合もあるので、完全な一夫多妻ともいえない。
ともあれ、このハーレム(?)を維持するには苦労も多い。
ハーレムは、メスをねらうほかのオスクジラのターゲットなるからである。
マッコウクジラのオスの頭部によくある傷痕は、ハーレムを襲うクジラ達と格闘したときにできたものだとする説もある。
このハーレムでは眠るときにオスを中心におき、メスたちは頭を寄せ合い、海上に浮いた花のような形になる。
オスのみは海中にいるようだともいわれる。
たくさんのメスたちを相手にするのだから、マッコウクジラのオスは、精力絶倫でなければならなあいだろう。
そのためか、マッコウクジラの睾丸は、精力剤になるともいわれていたようだ。
マッコウクジラの睾丸は二個で10キロ以上ある。セミクジラ(背美鯨)のソレは、直径1m、長さは二個で一トンもある。
また、ペニスでいえば、なんといってもシロナガスクジラ(白長須鯨)の2mをおいてほかにはない!
byチェリー号船頭の雑学
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クジラ(鯨)の交尾を現実に見た確かな記録は、まだ報告されていない。
しかし、ザトウクジラ(座頭鯨)のオスなどは、交尾の為水中に潜る直前、”ガンバルゾー”といわんばかりに、海面上を派手に泳ぎ回るという。
マッコウクジラ(抹香鯨)の交尾所要時間は1時間くらいで、深さ数メートル当たりの海中が愛の場所、
抱き合うように行われるという推測もされている。
オットセイのハーレムづくりは有名であるが、マッコウクジラも、一大ハーレムをつくる。
もっともマッコウクジラの場合は、集団がすべてハーレムというわけではなく、交尾の時期がすぎれば哺育集団にかわるという。
また、ハーレムのオスは一頭とはかぎらず、集団が大きければ、何頭ものオスがいる場合もあるので、完全な一夫多妻ともいえない。
ともあれ、このハーレム(?)を維持するには苦労も多い。
ハーレムは、メスをねらうほかのオスクジラのターゲットなるからである。
マッコウクジラのオスの頭部によくある傷痕は、ハーレムを襲うクジラ達と格闘したときにできたものだとする説もある。
このハーレムでは眠るときにオスを中心におき、メスたちは頭を寄せ合い、海上に浮いた花のような形になる。
オスのみは海中にいるようだともいわれる。
たくさんのメスたちを相手にするのだから、マッコウクジラのオスは、精力絶倫でなければならなあいだろう。
そのためか、マッコウクジラの睾丸は、精力剤になるともいわれていたようだ。
マッコウクジラの睾丸は二個で10キロ以上ある。セミクジラ(背美鯨)のソレは、直径1m、長さは二個で一トンもある。
また、ペニスでいえば、なんといってもシロナガスクジラ(白長須鯨)の2mをおいてほかにはない!


2015年11月19日
クジラは体温調節をどこでする?
クジラは体温調節をどこでする?
クジラ(鯨)は体を丸めて暖をとることさえできない。
冷たい海水のなかに体をさらしながら定温(39℃~40℃)を保つために、エネルギーをなるべく
消耗しないですむような体のつくりになっている。
ぶ厚い皮下脂肪で外の冷温を遮断し、ヒレと尾ヒアシだけしか熱を放出できなくなっている。
汗をかく汗腺もない。
また、血管は、静脈が動脈をとりまくかたちになっていて、動脈から静脈へ”向流式”の熱交換をしている。
これは体表の温度が海の温度と同じくらいに下がっても対応できるように、循環の途中で熱交換を行って
エネルギーを節約するシステムになっているわけである。
しかしそれでは、あたたかいところでエネルギーが過剰になってしまった場合、どのようにして余分な熱を放出しているのだろう。
放出方の一つは、なんとぶ厚い脂肪の働きによる。
脂肪層には収縮可能な血管が分布していて、暑いときはこれを開いて血液を体表近くまで循環させ、血液を海水でひやすのだ。
クジラの脂肪は、冷たい海水のところで”ウエットスーツ”の役目を果たすだけでなく、積極的に体温を調節する器官なのである。
また冷たい海でクジラは、魚肉などのエサから多くの熱量をとって体温をあげるが、
あたたかい水域ではエネルギー源を貯蔵脂肪からとることにして、エサを食べることをやめてしまう。
このほか、呼吸、潮吹きによっても体温を調節している。
byチェリー号船頭の雑学
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クジラ(鯨)は体を丸めて暖をとることさえできない。
冷たい海水のなかに体をさらしながら定温(39℃~40℃)を保つために、エネルギーをなるべく
消耗しないですむような体のつくりになっている。
ぶ厚い皮下脂肪で外の冷温を遮断し、ヒレと尾ヒアシだけしか熱を放出できなくなっている。
汗をかく汗腺もない。
また、血管は、静脈が動脈をとりまくかたちになっていて、動脈から静脈へ”向流式”の熱交換をしている。
これは体表の温度が海の温度と同じくらいに下がっても対応できるように、循環の途中で熱交換を行って
エネルギーを節約するシステムになっているわけである。
しかしそれでは、あたたかいところでエネルギーが過剰になってしまった場合、どのようにして余分な熱を放出しているのだろう。
放出方の一つは、なんとぶ厚い脂肪の働きによる。
脂肪層には収縮可能な血管が分布していて、暑いときはこれを開いて血液を体表近くまで循環させ、血液を海水でひやすのだ。
クジラの脂肪は、冷たい海水のところで”ウエットスーツ”の役目を果たすだけでなく、積極的に体温を調節する器官なのである。
また冷たい海でクジラは、魚肉などのエサから多くの熱量をとって体温をあげるが、
あたたかい水域ではエネルギー源を貯蔵脂肪からとることにして、エサを食べることをやめてしまう。
このほか、呼吸、潮吹きによっても体温を調節している。


2015年11月18日
アンコウの提灯はどうして光る
アンコウの提灯はどうして光る
生物のなかには、ホタルやヒカリゴケなど光るものがけっこういるが、魚にも発光装置を持ったものがいる。
その多くは暗い深海に生息する魚だ。
チョウチンアンコウ(提灯鮟鱇)は釣り竿のように伸びた背びれのふさの先に発光器があり、その光でエサの小魚などをまねき寄せている。
ウロコが落ちやすいのでその名がついたハダカイワシ(裸鰯)は、体の下に二列と眼の前部に一個発光器を持っている。
ヒカリキンメダイ(光金目鯛)は、両眼の下に発光器があり、これを回転させることで光を明滅させることができる。
発光の方法には二つある。
ひとつは発光バクテリアの寄生や共生によって光る、他力発行である。
口から体内に入ったバクテリアは、発光器周辺の細胞から栄養を吸収して繁殖する。
発光器は腺細胞から成り立ち、底に反射装置がある。
バクテリアから発した光は反射装置により体表方向に反射し、半透明状の外部筋肉によってその光が拡大、
拡散されるしくみになっている。
他力発行するのは、ヒイラギ(柊)、マツカサウオ(松毬魚)、ホタルジャコ(蛍雑魚)などである。
もういとつの発光法は、チョウチンアンコウやハダカイワシ、カラスザメ(烏鮫)などのような、自力発行である。
自力発行はバクテリアの光を使用するのではなく、体内の化学変化によって発光する。
腺細胞から出るルシフェリンというリンを含む物質が、血液から送られてきた酸によって酸化されて光が生じる。
発光器の構造は、レンズがあり、その奥に発光細胞がならんでいる。
そのまわりには反射層があり、発生した光は反射層によりレンズに集まる。
そしてレンズで拡大されて、体外に出て光る、というしくみである。
発光する目的は、暗い海中を照らして、エサとなる小魚を探したり、反対に敵を発見しやすくする。
あるいは仲間やオスメスの区別をするためと思われるが、まだ明確にはわかっていない。
byチェリー号船頭の雑学
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生物のなかには、ホタルやヒカリゴケなど光るものがけっこういるが、魚にも発光装置を持ったものがいる。
その多くは暗い深海に生息する魚だ。
チョウチンアンコウ(提灯鮟鱇)は釣り竿のように伸びた背びれのふさの先に発光器があり、その光でエサの小魚などをまねき寄せている。
ウロコが落ちやすいのでその名がついたハダカイワシ(裸鰯)は、体の下に二列と眼の前部に一個発光器を持っている。
ヒカリキンメダイ(光金目鯛)は、両眼の下に発光器があり、これを回転させることで光を明滅させることができる。
発光の方法には二つある。
ひとつは発光バクテリアの寄生や共生によって光る、他力発行である。
口から体内に入ったバクテリアは、発光器周辺の細胞から栄養を吸収して繁殖する。
発光器は腺細胞から成り立ち、底に反射装置がある。
バクテリアから発した光は反射装置により体表方向に反射し、半透明状の外部筋肉によってその光が拡大、
拡散されるしくみになっている。
他力発行するのは、ヒイラギ(柊)、マツカサウオ(松毬魚)、ホタルジャコ(蛍雑魚)などである。
もういとつの発光法は、チョウチンアンコウやハダカイワシ、カラスザメ(烏鮫)などのような、自力発行である。
自力発行はバクテリアの光を使用するのではなく、体内の化学変化によって発光する。
腺細胞から出るルシフェリンというリンを含む物質が、血液から送られてきた酸によって酸化されて光が生じる。
発光器の構造は、レンズがあり、その奥に発光細胞がならんでいる。
そのまわりには反射層があり、発生した光は反射層によりレンズに集まる。
そしてレンズで拡大されて、体外に出て光る、というしくみである。
発光する目的は、暗い海中を照らして、エサとなる小魚を探したり、反対に敵を発見しやすくする。
あるいは仲間やオスメスの区別をするためと思われるが、まだ明確にはわかっていない。


2015年11月15日
タイでないタイ
タイでないタイ
あの王者といわれ、祝いごとには欠かせない美しい魚、タイ(鯛)。
ひとくちでタイというが、タイと名のつく魚はひじょうに数が多い。
アコウダイ(阿候鯛)、アサヒダイ(朝日鯛)、アマダイ(甘鯛)、イボダイ(疣鯛)、イシダイ(石鯛)、キンメダイ(金目鯛)、
ブダイ(武鯛)、タカノハダイ(鷹羽鯛)、・・・・
こうならべていくときりがない。
日本近海でとれるもので数十種、世界中のタイを集めれれば、数百種類にもなるという。
ところが生物学的にタイと認められる種類は、マダイ(真鯛)、キダイ(黄鯛)、クロダイ(黒鯛)、チダイ(血鯛)、ぐらいなのである。
アコウダイはフサカサゴ科に属する深海魚であり、イシダイはイシダイ科という独立した魚で青黒い縞が特徴、キンメダイはキンメダイ科の
赤い魚、ブダイはベラに近い魚という具合に、名はタイであってもまったく別種の魚なのである。
生物学的にいうタイとは背びれにあるトゲが11本または13本、臼歯がよく発達した魚だけをさす。
偽物といっては過言かもしれないが、タイでないタイがこれほどまで多い理由は、古くからの日本人のタイ信奉によると思われる。
姿や色が少しでも似ていれば、魚の王者タイに見立てて名前をつけたのである。
byチェリー号船頭の雑学
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あの王者といわれ、祝いごとには欠かせない美しい魚、タイ(鯛)。
ひとくちでタイというが、タイと名のつく魚はひじょうに数が多い。
アコウダイ(阿候鯛)、アサヒダイ(朝日鯛)、アマダイ(甘鯛)、イボダイ(疣鯛)、イシダイ(石鯛)、キンメダイ(金目鯛)、
ブダイ(武鯛)、タカノハダイ(鷹羽鯛)、・・・・
こうならべていくときりがない。
日本近海でとれるもので数十種、世界中のタイを集めれれば、数百種類にもなるという。
ところが生物学的にタイと認められる種類は、マダイ(真鯛)、キダイ(黄鯛)、クロダイ(黒鯛)、チダイ(血鯛)、ぐらいなのである。
アコウダイはフサカサゴ科に属する深海魚であり、イシダイはイシダイ科という独立した魚で青黒い縞が特徴、キンメダイはキンメダイ科の
赤い魚、ブダイはベラに近い魚という具合に、名はタイであってもまったく別種の魚なのである。
生物学的にいうタイとは背びれにあるトゲが11本または13本、臼歯がよく発達した魚だけをさす。
偽物といっては過言かもしれないが、タイでないタイがこれほどまで多い理由は、古くからの日本人のタイ信奉によると思われる。
姿や色が少しでも似ていれば、魚の王者タイに見立てて名前をつけたのである。


2015年11月08日
シラウオ、シロウオ、シラスはどうちがうのか
シラウオ、シロウオ、シラスはどうちがうのか
白くて半透明、そして小さな魚となるとシラウオ(白魚)、シロウオ(素魚)、
シラス(白子)がある。
この三つの魚はひじょうに混同されやすいが、実際にはまったく異種の魚である。
シラウオはニシン目シラウオ科の魚で、サケ(鮭)やマス(鱒)の親戚にあたる。
一方、シロウオはスズキ目ハゼ科に属し、ハゼ類独特の吸盤状腹ビレがある。
もっともこれは標準和名であって、和歌山県新宮市近辺ではシラウオのことをシロウオと呼んでいるし、
和歌山県の一部や志摩地方、広島近辺ではシロウオをシラウオと称している。
さらに全国的にシロウオをシラウオと呼ぶこともかなりある。
たとえば生きたまま二杯酢で食べる博多名物の「おどり食い」は、シラウオといっているが実際にはシロウオである。
ちなみに”シラウオのおどり食い”という料理が熊本県にあるが、こちらは豆腐と生きたシラウオを鍋に入れて煮、
熱さを逃れようとシラウオが豆腐に入り込んだものを食べるものである。
シラス干しやタタミイワシ(畳鰯)としてわれわれが食べるシラスは、一種類の魚ではない。
九九パーセントはカタクチイワシ(片口鰯)だが、そのほかマイワシ(真鰯)ウルメイワシ(潤目鰯)など
数十種類の稚魚を総称したものである。
byチェリー号船頭の雑学 
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白くて半透明、そして小さな魚となるとシラウオ(白魚)、シロウオ(素魚)、
シラス(白子)がある。
この三つの魚はひじょうに混同されやすいが、実際にはまったく異種の魚である。
シラウオはニシン目シラウオ科の魚で、サケ(鮭)やマス(鱒)の親戚にあたる。
一方、シロウオはスズキ目ハゼ科に属し、ハゼ類独特の吸盤状腹ビレがある。
もっともこれは標準和名であって、和歌山県新宮市近辺ではシラウオのことをシロウオと呼んでいるし、
和歌山県の一部や志摩地方、広島近辺ではシロウオをシラウオと称している。
さらに全国的にシロウオをシラウオと呼ぶこともかなりある。
たとえば生きたまま二杯酢で食べる博多名物の「おどり食い」は、シラウオといっているが実際にはシロウオである。
ちなみに”シラウオのおどり食い”という料理が熊本県にあるが、こちらは豆腐と生きたシラウオを鍋に入れて煮、
熱さを逃れようとシラウオが豆腐に入り込んだものを食べるものである。
シラス干しやタタミイワシ(畳鰯)としてわれわれが食べるシラスは、一種類の魚ではない。
九九パーセントはカタクチイワシ(片口鰯)だが、そのほかマイワシ(真鰯)ウルメイワシ(潤目鰯)など
数十種類の稚魚を総称したものである。


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