2015年07月02日
クマノミとイソギンチャクの共生関係はウソ
クマノミとイソギンチャクの共生関係はウソ
お互いに利害を分けあって生物が生活することを”共という。
海の生物の共生の代表といわれるのが体長15㎝ほどのスズメダイ科の魚クマノミ(熊の実)とイソギンチャク(磯巾着)の関係である。
クマノミはひらひらと動くイソギンチャクの触手のなかに入り込んで生活することで、外敵から身を守る。
イソギンチャクの触手には刺胞というものがあり、これは毒をもっている。
この毒で、近づいた小魚を倒してエサにしているのだが、クマノミにだけは毒がきかない。
クマノミの体表から、この毒の免疫となる粘液を出しているからだといわれている。
共生というからには、イソギンチャク側もクマノミからなんらかの利益を受けているはずである。
一般には、クマノミがイソギンチャクのなかでじゆうに泳ぎまわっていることで、エサとなるほかの魚を安心させて
引き寄せるとか、食べ残しを掃除するなどの役目を果たしているといわれる。
そこで共生の代表選手のようにいわれてきたわけだが、最近の調査によると、純然たる共生とは考えにくくなっているようだ。
昔からいわれるクマノミの役割も可能性としてはある。
しかしクマノミはイソギンチャクの触手の間を泳ぐだけでなく腸内まで入り込んだり、
触手を食べてしまったりすることもあることがわかりはじめた。
だとすれば、双方の利益はクマノミの方がだんぜん多く、イソギンチャク側は不本意ながら不利な立場にいるといえる。
どうも従来考えられていた双方のほほえましい関係は視点をかえたほうがいいようだ。
byチェリー号船頭の雑学
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お互いに利害を分けあって生物が生活することを”共という。
海の生物の共生の代表といわれるのが体長15㎝ほどのスズメダイ科の魚クマノミ(熊の実)とイソギンチャク(磯巾着)の関係である。
クマノミはひらひらと動くイソギンチャクの触手のなかに入り込んで生活することで、外敵から身を守る。
イソギンチャクの触手には刺胞というものがあり、これは毒をもっている。
この毒で、近づいた小魚を倒してエサにしているのだが、クマノミにだけは毒がきかない。
クマノミの体表から、この毒の免疫となる粘液を出しているからだといわれている。
共生というからには、イソギンチャク側もクマノミからなんらかの利益を受けているはずである。
一般には、クマノミがイソギンチャクのなかでじゆうに泳ぎまわっていることで、エサとなるほかの魚を安心させて
引き寄せるとか、食べ残しを掃除するなどの役目を果たしているといわれる。
そこで共生の代表選手のようにいわれてきたわけだが、最近の調査によると、純然たる共生とは考えにくくなっているようだ。
昔からいわれるクマノミの役割も可能性としてはある。
しかしクマノミはイソギンチャクの触手の間を泳ぐだけでなく腸内まで入り込んだり、
触手を食べてしまったりすることもあることがわかりはじめた。
だとすれば、双方の利益はクマノミの方がだんぜん多く、イソギンチャク側は不本意ながら不利な立場にいるといえる。
どうも従来考えられていた双方のほほえましい関係は視点をかえたほうがいいようだ。

